



賢治が亡くなる2年前に、誰にも見せるともなく手帳に書きつけた、祈りのような誰もが知っている1篇の詩「雨ニモマケズ」。賢治の精神を絵から「伝わる」「感じられるもの」にしようと沙弥郎は敢えて明るい色調で表現して1冊の絵本に。東日本大震災はじめ幾多の自然災害を経験し、そして昨今の新型コロナ禍、沙弥郎の『雨ニモマケズ』が暗闇の中の一縷の明るい道しるべとなりますように。
宮沢賢治:作 柚木沙弥郎:絵
2016年刊 ミキハウス発行 40頁 24×26cm
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以下出版社の書籍紹介
賢治がのこした一冊の手帖。
そのなかにあった言葉が、多くの人々の心をゆさぶりつづけている。
闘病生活のさなかに賢治が書きとめたその言葉は作品として書かれたものではなく、賢治の祈りそのものだった…。
「ぼくはね、この『雨ニモマケズ』をあかるく描こうと思うんだ」
柚木沙弥郎が『雨ニモマケズ』とじっくり向かい合い、深く見つめた渾身の作品!
親しみやすくなるように、抽象的になりすぎず、絵から「感じられるもの」を大事にしたいという思いで描かれています。
※巻末に賢治の弟、清六の孫、宮沢和樹氏のエッセイ、「雨ニモマケズ」手帖の画像を掲載。